でいだらぼっち

でいだらぼっちは かなりの大男でした。

       


でいだらぼっち」のお話は神奈川県をはじめ、関東など富士山をのぞむ地域に、ひろく伝えられている「巨人伝説」である。

或る日、
富士山を藤ずるで背中に括りつけて旅をしようと思い立ちました。

しかし
流石の大男も
富士山は重くて、大山をお尻にひと休みすることにしました。
すると大山はでいだらぼっちの重さで、平べったいお山になってしまったのです。

相模川の水で喉を潤したでいだらぼっちは旅を続けようと腰を上げようとしたら背中の
富士山に根が生えてビクとも動かなくなりました。

富士山を取り戻そうとしたでいだらぼっちは相模野じゅうの藤ずるを捜し求めたが見当たらなくてかんしゃくを起こしてしまい、生涯、相模野に藤ずるが生えないように念じてしまいました。

それから、
富士山
今の場所にあり、相模原には
藤ずるが生えなくなってしまいました。

そして
悔しがったでいだらぼっちが地団太踏んだ足跡が鹿沼や菖蒲沼になったと言うことです。
 
              おしまい
参考資料:神奈川の民話集より