相模原の寺社・文化財 -さがみはら百選-
上矢部の画像板碑
鎌倉時代末の乾元2年(1303年)銘の板碑(いたび)で、蓮座に乗る阿弥陀如来と一対の華瓶(花瓶)を繊細な線刻で表しており、
市指定有形文化財
となっている。
伝承では、建保元年(1213年)に和田合戦で滅亡した矢部氏供養のため、建てられたという。
現状はコンクリート製基礎に埋め込まれていて、基礎からの高さは99センチメートル、幅は33センチメートルで小堂に納められている。
「板碑」とは、中世の石造供養塔の一種で、五輪塔などのようにいくつかの部材から構成されているのではなく、1個の石材でつくられていることに特徴がある。
もともと「板碑」という概念は、武蔵を中心とする関東地方のものを指し、石材(緑泥片岩、通称「青石」)を板状に加工していたことに由来しているという。
所在地
:相模原市上矢部3−292
交 通
:JR淵野辺駅北口から小山田行きバス「薬師堂」下車
問合先
:文化財については、相模原市文化財保護室 042-769-8371
真中の板碑は1メートルほどあり、阿弥陀如来を繊細な線刻で表しているのがわかる。
左側真中の板碑に隠れるように50センチメートルほどの板碑がある。
右側にはやや小さな板碑がある。他にも小さな数個の板碑を床に置いている。
参考文献:相模原市教育委員会「相模原の文化財」
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