
町田街道を八王子方面に行くと、多摩ニュータウンに行く交差点である久保ケ谷戸交差点の手前に三ツ目というバス停から細い道を右に住宅街を入ていくと少し小高いところに山門が見える。麓の石碑には臨済宗建長寺派宝泉寺と書いてある。
石段のところに行くと町田市指定有形文化財指定の宝泉寺十六羅漢図と木造釈迦如来座像が保存されているが、当分公開はできないようである。
石段を登るとアカガシやカヤの古木がこの寺の歴史の長さを伺える。特にカヤの木は町田市名木百選に指定されている。
町田市立博物館資料によれば宝泉寺について開山 真照太宗禅師(鎌倉建長寺37世)貞治二年(1363年)開基 知平佐治右衛門就嗣住地小山之地郷を寄進し、延文四己亥年(1359)三月創建山寺号 金竜寺宝泉寺
町田市指定有形文化財 釈迦如来座像(町田市博物館資料抜粋)については宝泉寺の本尊像であり、この像の像無い、両脚部の裏に延文四年(1359)の寄進名は朱書されており、ほぼ、造る像年次が推定されている。なお、寄進者「廣智禅師」は本寺である建長寺(鎌倉市)の僧侶である。町田市最古の銘文を有する彫像として貴重な存在でる。
町田市指定有形文化財 十六羅漢図(町田市博物館資料抜粋)については この十六幅は、町田市小山町に住んだ幕末の絵師島崎旦良(1766〜1818)が描いた一組の十六羅漢図である。羅漢とは仏教の修業を完成した人をさす阿羅漢の略で、他者から尊敬を受けるに値する人という意味である。十六羅漢とは仏涅槃のとき仏陀は十六人の羅漢とその眷属に長くこの世にとどまって仏法を守るように命じたという。この十六人を合わせて十六羅漢という。日良はこの十六幅を寛政八年(1796)の二月から三月の間に仕上げ、菩提寺である宝泉寺に納めたのである とある。
所在地: 町田市小山町字三ツ目
交 通: バス町田ターミナル←→橋本駅(橋本駅から2つ目停留所)
問合先: 町田博物館