高座豚
昭和初期には、高座豚の肉質の良さ、味の良さが全国的に知られるようになり、昭和30年代には、3000頭前後の高座豚が飼育されていた。
綾瀬地方で養豚が盛んになったのは、農家が副収入源として有望なことのほか、丘陵地のため豆やさつまいもなどの畑作主体の農業で、野菜屑が飼料として有効に利用できることもあった。
しかし、高座豚は比較的小型で肉量が少なく、他の品種が生後6ヶ月で出荷できるのに対し、8ヶ月近くかかる、病害にも弱い、などが弱点で、高度成長時代の到来とともに、速成大量販売可能品種への転換が体勢となり、50年代に入るとほとんど絶滅してしまった。
そこでlこの幻の豚の復活に情熱を燃やしたのが、神奈川県内8名の養豚家であった。当時原産地イギリスにも、品種登録書付きの純粋ヨークシャ種はわずか200頭を数えるのみであったが、現地に渡って奔走し、子豚数十頭の輸入に成功した。
以来、良質の自家配合飼料の開発、品種の育種、飼育管理の合理化と繁殖母豚の改良を図り、良質の原料肉の生産に研究と努力を重ねられ、遂に、昭和60年秋に農事組合法人を設立し事業をスタートさせ、おいしい高座豚を使った手造りハムの製造販売が可能となったのである。現在では、神奈川名産100選、綾瀬名産品にも選ばれるまでになっている。
所在地:綾瀬市吉岡
問合先:農事組合法人高座豚手造りハム 0467-76-8611
高座豚の特長
豚肉は良質の蛋白質とビタミンB1を豊富に含んでおり、脂肪の中に健康維持に欠かせない必須脂肪酸のリノール酸も豊富に含んでいる。
コレステロール量は鶏肉より低く、牛肉とほば同等。
血管の老化を防ぐ作用のある、善玉コレステロールを多く含有してる。
直営農場で飼育した高座豚を原料として農事組合法人高座豚手造りハムが、直営工場でハム、ソーセージなどを丁寧に生産し、「自然派王家」ブランドで一般に販売されている。
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