相模原の寺社・文化財 -さがみはら百選-
田名八幡宮
 神社の境内には日枝社、天満宮、稲荷社、天地社などが合祀されており、この天地社(天地大名神)がもともとの氏神であったといわれている。
 このため祭日も八幡宮の「大祭」と天地社の「小祭」とに大きく2度行われている。

 9月の大祭では境内で獅子舞が奉納される。これは剣獅子・玉獅子・巻獅子・ばんば面・天狗で構成された舞である。

 また、新年早々の小祭では市指定無形民俗文化財の的祭(まとまち)が奉納される。

田名八幡宮の的祭
 神官がくじ引きで射る順番を決め、弓矢を授け、天地大明神に参拝後、的場につき計12回射て、その年の作物の豊凶を占う。

【創建】延歴17年(伝承)
【祭神】応神天皇
【祭日】9月1日

所在地:相模原市田名938
交  通:JR橋本駅・相模原駅・淵野辺駅・上溝駅・小田急相模大野駅からバス「水郷田名」(終点)下車
問合先:文化財については、相模原市文化財保護室 042-769-8371



正面から見た田名八幡宮 的祭での田名八幡宮本殿 じんじい石とばんばあ石
正面から見た田名八幡宮。的祭には200人以上の観客が集まっていた。
いつもは閑散としているが、的祭で着飾った本殿。
爺石と婆石。雨乞いのため婆石を相模川に沈め、爺石の涙を降らせたという。

 的祭は豊凶を占う歩射行事で、一の矢、二の矢、三の矢があり、「天下」「地頭」「百姓」をいう。射手は満2〜5歳の男児で、前年に不幸のなかった家から選ばれ、父親の介添えで大きな的に矢を射る行事である。
 起源は、源頼朝の時代とも、元禄時代ともいわれている。


平成15年の的を射る4人の子 的に当たったところ 番田の神代神楽
祭りの始まる前の記念写真。射手に選ばれた4人の子ども。
見事に矢が真ん中の的に当たったところ。
的祭には番田の神代神楽も公開された。
参考文献:相模原市教育委員会「相模原の文化財」及び「さがみはら風土記稿」

 

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