相模原の寺社・文化財 -さがみはら百選-
勝坂遺跡
 縄文時代中期(約5000年前)の大集落跡であり、この集落遺跡の一部約2ヘクタール(勝坂D区)が国指定史跡となっている。

 勝坂遺跡は相模川によって形成された河岸段丘上に立地し、西側の段丘の下には鳩川が流れている。また、段丘崖には現在でも湧水や、天然記念物として市の登録文化財となっている照葉樹林がみられる。

勝坂遺跡発掘調査現地説明会
 遺跡の中の凸凹したものが土器などの出土品である。

 相模原市では、「史跡勝坂遺跡」を中心とした勝坂遺跡公園の整備を計画しており、遺跡公園内には、縄文時代の人々の生活を理解してもらうため、復元住居の建設を予定している。

勝坂遺跡発掘調査現地説明会の模様。

所在地:相模原市磯部1780ほか
交  通:JR相模線下溝駅から約1.5キロメートル
問合先:文化財については、相模原市文化財保護室 042-769-8371



 遺跡は、大正15年(1926年)の夏、当時の新磯村字勝坂で「石器時代土器が甚だ多く出土する」畑地があり、そこから縄文土器が発見されたことに端を発している。
 発見された土器は、装飾的な文様や顔面把手(顔を表現した取って)などによって注目をあび、後に「勝坂式土器」として縄文時代中期のめやすとされるようになった。
 また、同時に発見された多くの打製石斧(だせいせきふ)を、土を掘る道具と考えて縄文時代の農耕の存在も指摘された。

発掘調査場所は慎重に保存される 発掘された土器 土器と物を切るための石
遺跡は発掘すること自体が破壊行為であり、慎重に保存される。
遺跡には出土した土器がそのまま残されている。
土器片と物を切るために使われたとみられる石。

勝坂遺跡・国指定史跡 有鹿神社 谷戸にある照葉樹林
約2ヘクタールが国指定史跡となっている。
段丘崖下にある有鹿神社。昼でも暗い。
谷戸にある照葉樹林(市指定文化財)

参考文献:相模原市教育委員会「相模原の文化財」及び説明会資料

 

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